イノセント・デイズ 【横浜印刷会社のスタッフブログ】

立て続けに2冊、先が気になって仕方がない本に出会いました。
本日はそのうちの1冊をご紹介。

「イノセント・デイズ」
早見 和真・著 新潮文庫

■あらすじ
「整形シンデレラ」とよばれた確定死刑囚、田中幸乃。
その女が犯した最大の罪は、何だ?
殺されたのは三人だった。
幸乃の元恋人だった男の妻とまだ一歳の双子の姉妹。
なぜあの夜、火は放たれたのか?
たったひとり、最後まで味方であり続けようとする男。
なぜ彼は、幸乃を信じることができるのか?
すべてを知らされたときあなたは、真実を受け入れることができるだろうか?

元恋人の妻と2人の娘を殺したとして死刑が確定している女・田中幸乃。
事件は毎日のようにメディアに採り上げられ、「整形シンデレラ」と名付けられた彼女の悪女像が作り上げられていくが、果たしてそれが真実なのか。

彼女が人生において関わってきた人間たちによって、読み進めるごとに田中幸乃という人物を形成してきたピースが、そして事件へと繋がっていく小さな出来事が積み重ねられていきます。
彼女自身の子供時代から現在に至るまでの長い物語。
であるとと同時に、少しずつ少しずつ「悪女」を作り上げていった人々の物語。

この手の作品は、方向性は予想がついても次はどんな話が出てくるのか、現状に至った理由は何なのかが気になってやめられなくなります。
著者の早見さんのストーリテリングの上手さももちろんあるでしょう。

何を書いてもネタバレになりそうなのであまり触れられませんが、これは救いのない物語なのか、それとも救いの物語なのか、ぜひ読んだ方とお話してみたいものです。

お好みの方向性としては、

有吉佐和子 「悪女について」
山田 宗樹 「嫌われ松子の一生」

が好きな方は、この作品もお好きなのではないかなと思いますので、ご興味がありましたらぜひ。


blog@ikd

~横浜の印刷会社「関東プリンテック」です。印刷でお困りの際はお電話ください~
〒236-0004 横浜市金沢区福浦1-12-10 TEL:045-783-2311(代)