blog「チガイ」がワカル豆知識(フォント)

本日は文字のお話を。

皆さまが使われるWordやExcel。
ちょっと変わった文字にしたいなとか、強調したいなと思った時、
「フォント」を変えたりしますよね。

「フォント」って、日本語で言うとなんでしょう?
「字体」?
「書体」?

これ、混同されがちなんです。

たまにお客様から戻ってきた校正に「字体を変える」という指示があったりします。
まわりの流れなどを見ながら、何をどうすればいいのか判断したり、
営業を通じてお客様に確認を取らせていただくケースもあるのですが、
単純なようで、意外と悩んでしまう事のある修正です。

「字体」と「書体」は、一見同じようで全く違うものです。

「字体」は、文字のカタチそのものを指します。
たとえば、手書きだろうが、PCで入力したゴシック体だろうが、POP体だろうが、
「あ」という文字を構成するカタチは変わりませんよね。
このカタチを「字体」といいます。

一方「書体」はというと、
ゴシック体、明朝体、POP体、隷書体といったような、
まぁ文字のデザインとでもいいましょうか。
こちらが、皆さまがWordやExcelで選択されている「フォント」なんですね。

「字体を変える」という指示は、単に「書体」と混同されているだけ。
フォントを変えればいいのだな、と簡単に判断がつく内容ならばいいのですが、
中にはややこしい例もあるわけです。

例えば、指示があった文字が「学」だったとします。
指示は「字体を変える」。
文脈から言って、この一文字だけ「書体」を変えて強調してもおかしくはない。

でも、そこにはもう一つの選択肢があるのです…。

「旧字体」「新字体」という言葉、辞書などで見かけますよね。
「字体」はあくまでも文字のカタチなので、「学」と「學」では「字体」が違うんですねぇ。
そこが「旧字体」を使っても不自然ではない箇所だったりすると、
もう判断がつきません(笑)

校正をされているお客様が以前印刷の仕事に携わっていた方だったりするケースもあるので、
単純に言葉の混同だな、という油断は禁物です。

印刷会社から「そんな事確認しなくたってわかるでしょ?」というような内容の問い合わせがあった際には、
そこには意外と深い事情があるかもしれません…。

お手数ではありますが、広い心で答えて頂けるととても嬉しいです(笑)